ブログ

全体主義とグローバリズム

2025年9月21日、自民党広報(@jimin_koho)の公式アカウントから以下のような投稿がありました。

【SNSにおける誤情報・誹謗中傷について】
安心して意見を交わせる自由で健全な言論空間は民主主義を守るために必要です。自民党はSNS等における偽・誤情報の投稿や悪質な誹謗中傷を繰り返すアカウントに対しては、事実に基づき、必要に応じて開示請求といった法的措置を含む対応を適切に行ってまいります。

一見すると「フェイクニュースや誹謗中傷から国民を守る」ための正義のように聞こえます。しかし、この「正義」が政権に都合の悪い言論や批判までも封じ込める口実となる危険性は否めません。

「健全な言論空間」という言葉は耳障りは良いですが、その基準を誰が決めるのかが問題です。もし与党が「誤情報」「中傷」とラベルを貼れば、批判的な声は容易に封殺されてしまいます。

歴史を振り返れば、全体主義は常に「秩序」「安全」「国益」を掲げて始まりました。最初は一部の過激な言説を排除するだけでも、やがて政権批判や少数派の意見にまで拡大し、社会全体を沈黙させる――これが繰り返されてきたパターンです。

今日においては、実態として少数者の利権代表に成り下がった権力者が、多数の民意を抑え込むためにオールドメディアやSNS規制を利用して言論空間を歪めています。にもかかわらず、それでも多数の民意を完全には封じ込められず、権力者が「なりふり構っていられない」状況に陥っているように見えます。

その結果、世界各地で「民主主義など二の次」という事態が現れています。
 • ドイツでは、反移民を掲げる「ドイツのための選択肢(AfD)」のパウル候補が市長選に立候補できなくなりました。理由は「憲法に違反した」からではなく、「憲法に対する忠誠に疑いがある」という曖昧なものでした。
 • フランスでは、国民連合(RN)のマリーヌ・ルペンが公費流用をめぐって一審有罪判決を受け、控訴中であるにもかかわらず、仮執行により被選挙権を奪われています。議会秘書に党務を兼務させたことを「横領」とするのは、実質的には言いがかりに近いものだと私は思います。これを有罪とするなら、世界中の政治家の多くが同じ罪に問われるでしょう。
 • ブラジルのボルソナーロ、ルーマニアのジョルジェスクも同様に被選挙権を停止されています。

いずれも「オールドメディア」から「極右」とレッテルを貼られた、各国の文化や伝統を尊重する政治家であり、国民から圧倒的な支持を得ている人物たちです。

かつての全体主義はナチスや軍国主義、共産主義と親和していました。しかし、現代の全体主義はむしろグローバリズムと結びついています。

グローバリズムは「人・物・金が国境を越えて流動するワンワールド」を目指し、各国固有の文化や伝統よりも、「自由」「平等」「民主主義」「ジェンダーフリー」「SDGs」といった”普遍的価値”を優先します。

一見すると全体主義と対極にあるように見えるグローバリズムが、実際には「反グローバリズム勢力」を「極右」「排外主義者」などとレッテルを貼り、民主主義を歪めているのです。

先日、博多駅で「アフリカホームタウン反対デモ」があり、私はたまたま通りかかって少し様子を見ました。そこには「しばき隊」と呼ばれる人たちもいて、「差別主義者は恥を知れ」「STOP RACISM」といったプラカードを掲げ、大声で集会を妨害していました。

私が耳にした限り、デモ参加者の主張は「ヘイト」とは言えない内容でした。結局「しばき隊」は自分たちと異なる意見を封じ込めたいだけなのだと思います。

彼らのこうした妨害を放置してはいけません。民主主義に挑戦する行為は取り締まるべきです。次回以降は警察と事前に協議をし、具体的にどういった妨害活動をした場合には排除するという明確な基準を確認してそれを実行してもらう必要があると考えています。

これは一見自民党広報の冒頭のSNS規制方針と似ているように見えるかもしれませんが、全く違います。というか、むしろ、自民党広報の冒頭の措置は、選挙対策として自分たちに不利益な発信自体をさせたくないという意向の表れで(これはうがった見方かもしれません)、はっきり言ってそれ自体が「しばき隊」の妨害活動とそれほど変わらないんじゃないかと、私は思っています。

しばらく我慢していましたが、今日は祝日ということもあり、思っていることを書きました。

関連記事

  1. 以和為貴(失敗談①)
  2. 日本人ファースト
  3. 賃料増額の通知を受けたとき
  4. 夫婦について
  5. 二百年後の夢
  6. 司法試験に合格する方法
  7. 敵国降伏
  8. 国家のアイデンティティと選択的夫婦別姓

お問い合わせ

明石法律事務所

活動のご報告

PAGE TOP