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桧原桜と財務省解体デモ

ここ数日すっかり春の陽気ですね。
今朝、早起きして子供たちと近所の公園に行くと、桜の蕾が開いている枝がありました。
さて、ご存知の方も多いと思いますが、福岡には桜にまつわる語り継がれる逸話があります。
桧原桜の話です。
昭和59年3月、道路拡張工事に伴い9本の桜並木が切られることになりました。
開花間近の蕾の膨らんだ桜の木が一本切られた次の日、残っている桜の幹に歌が書かれた紙が括り付けてありました。
「花守り 進藤市長殿
花あわれ せめては あと二旬 
ついの開花を 許し給え」
このことはニュースとして取り上げられ、桜の枝には次々と桜の木を惜しむ歌が掛けられました。
その中に、
「桜花(はな)惜しむ 
大和心の うるわしや 
とわに匂わん 花の心は
(香瑞麻)」
という歌もありました。
この歌は進藤一馬市長の返歌でした。
市長は、何とか工事を遅らせることができないか?と工事担当者に要請しました。
そして、その後、大勢の市民の桜を惜しむ声を受け、とうとう福岡市は拡張工事の内容を変更し、残った桜は切られることなく、現在も『桧原桜』として、春になると花を咲かせる…
という話。

この桧原桜の話は、人を動かすためにはその心を動かさせないといけないということを教えてくれていると思います。

今、日本各地で財務省解体デモが行われています。
ご自身の主張や想いを実際に行動で示されているデモ参加者に対しては、心から敬意を表します。
ただ、財務省あるいはその職員をただ非難するようなやり方では、その想いを、届けたい相手に届けることはできないし、相手の心を動かすことは出来ないのではないかと思います。

桜の木を守った読み人知らずの歌は、「花守り」進藤市長殿に宛てて、桜を憐れむ心情を詠んだことで、市長の心を動かし、結果的に市の道路拡張工事の計画を変えました。
財務省官僚や職員たちに対しても、その心を動かす働きかけをしないといけないと思うんです。
彼らを敵対視するんじゃなくて、日本を良くしたいと思って官僚や公務員の道を選んだ(はずの)彼らの原点となる動機に働きかけ、情熱を呼び起こす必要があるのではないでしょうか。

以下、財務省解体デモのマイクパフォーマンスを起案してみました!

『財務省の職員の皆様、お疲れ様です‼︎
 日々、我々国民のためにご献身いただき、本当に有難うございます。
 私たちは、今日、ここに、不満をぶちまけるために来たわけではありません。財務省の職員や官僚の皆さんを批判して憂さ晴らしをするために来たわけではないんです。
 私たちは日本を再び経済復興させたいという想いで集まりました。
 日本は30年以上経済成長出来ずにいます。
 これは、長年日本政府や財務省が正しいと思い込んできた経済政策が、実は間違っているからではないでしょうか?デフレ下でデフレ化政策を続けてきた結果ではないでしょうか?
 かつての我々の先人がそうだったように、日本人には経済復興を遂げる力がある。民間にはその活力がまだ残っています!
 30年間の経済政策の失敗を今こそ転換すべき時ではないでしょうか?
 そのためには、国民全員が一致団結しないといけない。
 日本の官僚は優秀で、公務員は勤勉で実直で強い責任感を持っていることは、みんな知っています。
 改めて言わせてください。財務省の職員の皆さん、日々我々国民のために力を尽くして下さり本当に有難うございます‼︎
 でも、政府の政策は間違い続けてきた。残念ながらこのことは、30年以上日本が経済成長出来ていないことからも明らかです。
 そしてこれは我々有権者の責任でもあります。
 私たち自身そのことを反省し、こんなにも長い間、経済政策を間違い続けた政治を終わらせるための投票行動をします!
 財務省の職員のみなさん!皆さんの中には政府の経済政策が間違っていたことに気づいていて、忸怩たる想いを抱いていらっしゃる方が大勢いると思います。
 私たちは、日本を支えてきたあなた方の力を信じています。
 どうか、日本再興のために、その力と立場を生かして、日本が本当に必要としている経済政策の転換に取り組んでください。
 共にやりましょう!この国の未来のために。』

ちなみに、私は財務省解体デモに参加したことはありません。
ですので、行動もしてないくせに偉そうに言うな!との批判は甘んじてお受けします。
ごめんなさい。
謝ったので、許してください笑

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